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骨ケアサミット in 大分 テーマ:「ロコモと骨粗鬆症」

年をとっても寝たきりになることなく、元気に自立した生活を送るためには、若いうちから骨や関節などの運動器の健康状態を高めておく必要があります。最近ではこれら運動器の健康度が低下し、要支援・要介護一歩手前となる状態のことを「ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)」と呼ぶことがあり、早期から予防や治療に努める必要があります。中でも、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、ちょっとした転倒が骨折を引き起こし、その後の余命を短くしたりすることもあるので注意を要します。今回は、ロコモと骨粗鬆症に詳しい先生方にお集まりいただき、健康寿命を長く保つ上で重要な骨粗鬆症の予防や治療について伺いました。

関節疾患や骨折・転倒は
要支援・要介護状態につながる第一要因

図1 要支援・要介護状態となる原因

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津村先生本日は大分県内の整形外科医の先生方にお集まりいただき、年をとっても足腰に支障を来すことなく、寝たきりにならないように元気に過ごすための条件について話し合ってまいりたいと思います。はじめに、私のほうから話題提供をさせていただきます。
 日本人の平均寿命は男性が79歳と世界第4位、女性が86歳と世界第1位を占めています。しかしその一方で、誰かの世話になることなく自立した生活が送れる健康寿命は、全国平均で男性70.42歳、女性は73.82歳とされています。つまり、男性では約8年間、女性では約12年間、要支援・要介護の期間を強いられるとみられています。
 2010年のデータになりますが、大分県の男性の平均寿命は全国17位で78.99歳ですが、健康寿命は全国39位で69.85歳と、その差は9年におよびます。女性の平均寿命は全国15位で86.06歳ですが、健康寿命は35位で73.19歳、その差は13年です。このように大分県は全国的にみても、要支援・要介護の期間が決して短いとはいえないことがお分かりいただけると思います。
 一方、厚生労働省発表になった平成22年国民生活基礎調査において、要支援・要介護状態となる原因をみますと、関節疾患や骨折・転倒を合わせると上位に位置するのが現状です(図1)。医学的に全身の骨格や関節などを総称して「運動器」と呼びますが、運動器の健康度が悪化するとともに日常生活の自立度は低下します。したがって、健康寿命を延ばすためには運動器の健康度を上げ、長く維持する必要があります。
 私たち整形外科医は、骨や関節などの運動器が弱って1人では生活しにくくなる危険性が高まっている状態、いわば要支援・要介護一歩手前の状態をロコモティブシンドロームと呼んでいます。最近では、一般の方々にもわかりやすく、また身近に感じてもらうため、メタボリックシンドロームを「メタボ」と呼ぶのと同じように、「ロコモ」と略称で呼ぶこともあります。
 本座談会のテーマであるロコモと骨粗鬆症の関係をみますと、骨粗鬆症で骨が弱くなった方が転倒されると骨折が起こってロコモを悪化する状態になります。また、変形性関節症などがあれば転倒しやすくなり、骨折をきたして、さらにロコモを悪化するといった悪循環を招きかねません。したがって、私たち整形外科医からのメッセージとしては、「健康寿命を延ばすためにロコモを改善していきましょう」ということになります。

骨は破壊と形成の新陳代謝を繰り返す
女性では閉経前後に骨量が急低下

津村先生
それでは、はじめにロコモの最大の原因ともいえる骨粗鬆症とはどのような病気なのかを解説していただきましょう。

藤川先生実は、骨というものは硬いままずっと存在し続けるというわけではなく、古くなった骨を新しい骨と入れ替えるため、少しずつ古い骨を壊しながら(骨吸収)、新しい骨をつくっていく(骨形成)ということを繰り返していきます。骨粗鬆症とは、このような骨の新陳代謝(骨代謝)がうまくいかず、骨自体がスカスカになり弱くなってしまった状態のことを指します。
 一生を通してみると、女性では子どもの頃から10代後半ぐらいまで、男性では20代前半ぐらいまで、骨吸収を骨形成が上回って骨の量は増え、ピークを迎えます。成長期を過ぎてもしばらくは骨吸収と骨形成のバランスが保たれているのですが、年をとるにつれてそのバランスが崩れていきます。特に女性の場合、閉経前後に女性ホルモンがグッと減ってくると、骨吸収が骨形成を大きく上回ってバランスが崩れていきます。こうなると、骨の“構造的”な要因である「骨密度」、骨の“材質的”な要因である「骨質」がともに低下して骨の強度は弱くなり、骨折しやすくなります。

津村先生
人生のなかで骨の量が一番多くなるのは、女性では10代後半、男性では20代前半ということですが、その後は誰しも必ず低下していくということでしょうか
藤川先生
はい。誰しも加齢とともに低下していきます。男性の場合は女性よりも遅くはなりますが、その低下は免れません。
津村先生
骨粗鬆症の患者さんのなかには、「私はカルシウムをたくさん摂って運動もしているからお薬を飲まなくても大丈夫だ」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、基本的にそういうことでないわけですね。
藤川先生
残念ながら、食事や運動に努めておられる方であっても加齢とともに骨の量が減っていくのは自然の流れです。特に女性の場合、閉経後は女性ホルモンの低下とともに骨量が急激に低下するということを認識していただく必要があると思います。
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